オオモンカエルアンコウ | |
Trilobate frogfish | |
Antennarius striatus |
オオモンカエルアンコウは、硬骨魚綱カエルアンコウ亜目カエルアンコウ科カエルアンコウ属に分類される魚です。
南日本・インド・西太平洋域、東部太平洋の熱帯域に分布し、沿岸浅所の岩礁や珊瑚礁域に生息しています。カエルアンコウは魚であるにも関わらず、泳ぎが得意ではなく、潮にのって泳ぐこともありますが、基本的に胸ビレと腹ビレを手足のように使って、海底を歩くように移動します。泳ぐ場合は、普通の魚のように尾ヒレを動かして泳いだり、時には口から水を吸い込み、それを胸ビレの後ろにあるエラから吹き出して進むこともあります。
体長30cmほどで、カエルアンコウの仲間では比較的大型です。体色変異が多いのが特徴です。砂地や岩場、カイメンの中などで擬態しているため、体色は黄色や黒色、オレンジ色のものから水玉模様のものまで実に様々です。
肉食で、頭にある釣竿のような突起の先端にエスカ(擬似餌)があり、これをヒラヒラと振って小魚を誘い、すばやく丸呑みします。その速さは脊椎動物の中で最短の0.0001秒といわれています。しかも捕食時、カエルアンコウの口は普段の10倍以上にもなり、自分の体より大きな魚を食べることができます。またカエルアンコウには肋骨がありません。そのため胃はお腹の皮が伸びることのできる大きさまで膨らむことができます。