ニシキテグリ | |
Mandarin fish | |
Synchiropus splendidus |
ニシキテグリは、 条鰭綱スズキ目ネズッポ科コウワンテグリ属に分類される魚です。
ニシキテグリは、南西諸島からオーストラリアにかけての太平洋に分布し、珊瑚礁帯に生息しています。
鮮やかな体色のため、熱帯魚として人気があります。和名のニシキテグリは、漢字で「錦手繰」と書きます。「錦」は体色が鮮やかな様子に由来し、「手繰」は底引き網(手繰り網)によくかかることに由来するそうです。英名は「マンダリン・フィッシュ」と言いますが、これは体の色が、清朝時代の中国の役人が着ていた、色鮮やかな衣装を想い起こさせることに由来するそうです。
全長は5~7.5cm程度。体色には青色や金緑色が混ざり、帯模様や斑点など不規則な模様を持っています。
第一背びれには長いトゲがあり、第二背びれには金緑色の斑点があります。
ニシキテグリは、細胞にある色素によって青い体色をもつ、大変珍しい魚です。この色素を持つ魚は、同属のスポッテッド・マンダリンフィッシュしかいません。
ニシキテグリは珊瑚礁帯に生息し、特に礁湖や沿岸の珊瑚礁帯などを好むようです。
泳ぎは早くありませんが、エビやカニなどの甲殻類や、プランクトンなど、さまざまな無脊椎動物をエサとしています。