
ムラサキオカヤドカリ | |
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Terrestrial Hermit Crab |
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Coenobita purpureus |
ムラサキオカヤドカリは、軟甲網エビ目オカヤドカリ科オカヤドカリ属に分類されるヤドカリの一種です。天然記念物。
他のオカヤドカリ属と同様、熱帯域の陸上に棲息しています。日本の天然記念物に指定されています。
ナキオカヤドカリと非常に似ています。眼柄の断面は著しく扁平しています。色は白、薄い青、スミレ色、オレンジがかった紫などバラエティに富んでいますが、ある程度の年齢に達した個体はたいがい紫色になります。若い個体の体色はおおむね白。体色だけではムラサキオカヤドカリとナキオカヤドカリの区別はつきません。眼柄下部の暗色線が有るか無いかによって見分けることができます。
小笠原諸島、北マリアナ諸島、鹿児島県以南に分布しています。大きいハサミに斜行顆粒列(小さいつぶつぶが並んでいる)が見られます。日本の固有種(他国にいない)と考えられています。ナキオカヤドカリと共に「鳴くオカヤドカリ」として有名です。ただし、声帯などの発声器官はなく、貝殻の内側を足でひっかくことにより、ギチギチ、ギュイギュイといった音を出します。一般にオカヤドカリが鳴くのは、昆虫やカエル等の異性を呼ぶ鳴き声とは意味合いが違い、むしろ威嚇音に近いものと考えられています。外敵に襲われたりストレスを受けたり不快な時に鳴く様です。