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オカヤドカリ
オカヤドカリ
英名 Terrestrial Hermit Crab
学名 Coenobita cavipes
科目

オカヤドカリは、軟甲網エビ目オカヤドカリ科オカヤドカリ属に分類されるヤドカリの一種です。天然記念物。

特徴

オカヤドカリの仲間は世界で15種、日本では7種が確認されています。日本に生息するオカヤドカリ全種が日本の天然記念物に指定されています。
オカヤドカリ属は熱帯の気候に適応した生き物で、冬場に気温が下がる地域では生存できません。気温が15度を下回ると活動が鈍り冬眠状態になりますが、この状態が長く続くとオカヤドカリは死んでしまいます。
海浜植物の群落付近で見かけられ、昼間は石の下等で見ることができます。南西諸島では非常に数多く生息しています。成体は海岸に打ち上げられた魚介類の肉や植物(アダンの実等)など、幅広い種類の食物を取る雑食性ですが、比較的菜食を好むようです。

形態

巻き貝の貝殻を利用して身を守る点については、他のヤドカリと同じです。他のヤドカリが主に海中にいて、あまり水上に出ないのに対し、オカヤドカリは名前が示すとおり成体が陸上生活をしています。また、他のヤドカリよりも脚や鋏脚が太く頑丈で、これは同じ科のヤシガニと共通する特徴です。
陸上での生活に適応するため、オカヤドカリは貝殻の中にごく少量の水を蓄え、柔らかい腹部が乾燥するのを防ぐほか、陸上での鰓呼吸も可能となっています。しかし定期的な水分補給や交換が必要なため、水辺からそれほど遠く離れる事はできません。
宿貝は陸生貝類(カタツムリ)から海産のものまで幅広く利用しています。


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