ハブ | |
Okinawa habu | |
Protobothrops flavoviridis |
ハブ(ホンハブ)は、爬虫網有鱗目クサリヘビ科に分類されるヘビです。
平地から山地の森林、草原、水辺、農地に住んでいます。沖縄式の墓は、石垣を高くつんで、ヤブや森の近くに作られるので、ハブがよく住みついていると言われています。
夜行性で、昼間は地面に空いた穴の中などで休んでいます。
非常にもう猛であり、感知したものには、すばやくおそいかかるたいへん攻撃的なヘビです。攻撃時には、体の2/3ほどの距離にまでも伸ばして毒牙をたてます。このしなるムチのようなハブの攻撃は、「ハブに打たれる」という言い方で表すことがあります。
エサは動物食で、哺乳類、小型鳥類、トカゲ、カエル等を食べますが、ハトやウサギをおそうこともあります。特にネズミを好み、ハブのえものの大半がネズミであるとも言われています。そのため、たいへん危険な毒ヘビですが、沖縄・奄美の農家にとっては、ネズミを退治してくれる非常に重要な存在となっています。
繁殖期は7月で、1回に5 - 15個の卵を産みます。この時期には、オス同士でからみつきあい、たたかうことがあります。メスは出産直後から、しばらくの間は卵を守っています。
もっとも大きなものは250cm、ふつうは100 - 150cmていどの大きさです。属内でも大型ですが、その要因としてハブの生息地にナメラ属が分布しなかったことにより、本種がその生態的地位(ニッチ)を占めたとする説があります。体の色やもようには、地域ごとにちがいがあります。